議会の委員会と会派の打ち合わせの後、監獄人権センター20周年記念パーティに出席しました。 監獄人権センターは、刑務所、拘置所での人権状況を国際水準に合致するよう改善していくことを目的に、様々な活動を行っています。 私も第二東京弁護士会の人権擁護委員会で刑務所からの人権救済申立事件を担当することがありますが、例えば、刑務所では体調に異変を感じて医師の診察を希望しても、願箋(お願いの上申書)を提出後、診察まで1か月半ほど待たなければならないことが通常です。医療を受けられず苦痛が続くだけでも大変なことですが、重大な疾患にかかっていた場合には、その期間が命取りになる可能性もあります。 抽象的に「受刑者の人権」というと、犯罪を犯した人を甘やかすことになるという議論が出ますが、具体的な事例を見ればそのような水準に程遠いことは明らかです。 国会議員を含む多くの方がスピーチをされましたが、アンドレア・ヒューバー氏(ピナル・リフォーム・インターナショナル政策ディレクター)がネルソン・マンデラ氏の「国家は、どのように上流階級の市民を扱うかではなく、どのように下流階級を扱うかで判断されるべきだ」という言葉を紹介していたことが大変印象的でした。 これまで監獄人権センターに携わってこられた方々の努力に感謝するとともに、私自身も個別の人権救済申立事件などできるところから活動を続けたいと思いを新たにしました。
21:33 2015/11/30 |
|