種子は誰のもの?山田正彦元農水大臣講演会
2月16日(土)18時から、戸塚地域センター5階会議室にて、種子法の廃止等による問題に関する学習会を開催します。
第1部は、世界で進む多国籍企業による種子の独占を描いた「種子−みんなのもの?それとも企業の所有物?」の上映会、
第2部は、山田正彦元農水大臣による講演会、という構成です。

定員50名、参加費は無料です。
会場の地図は、下記リンク先をご覧ください。

http://www.tcc-tokyo.net/access/

2017年、わが国では種子法が廃止され、ほぼ時を同じくして農業競争力強化支援法が成立しましたが、それが私たちの生活に及ぼす影響についてはあまり知られていません。
この学習会では、映画を見て、また山田元農水大臣のお話しを聞いて、「種子」について考えたいと思います。
是非ご参加ください。

 【2019年第2回座談会のお知らせ】
ご案内が遅くなりましたが、2月2日(土曜)の午後3時から座談会を開催します。場所は西早稲田Necco Cafe(新宿区西早稲田2-18-21 羽柴ビル202/添付地図ご参照)です。
今回は、国における政策立案過程について、複数のモデルを紹介し、皆様と意見交換を行いたいと思います。
また、輪読している「民主主義」第5章「多数決」について、参加者の方に解説していただきます。
直前のご案内となり恐縮ですが、是非ご参加ください。

 【第29回「『地方−国』政策研究会」での講演】
第29回「『地方−国』政策研究会」が衆議院第2議員会館で開催され、そのうち最後のテーマ「水道法改正 水道の今後」でお話しをさせていただきました。

これまで地方議員のこうした研究会が行われていたことを知りませんでしたが、それぞれのテーマに関し、省庁の担当職員の方のお話しと、地方議員の問題意識の双方を聞くことができる大変素晴らしい企画です。

普段は市民の方に向かって話しをすることが多いのですが、今回は地方議員の先輩方に向けて、しかも厚労省担当者の非常に分かりやすく、かつご苦労の良く分かるプレゼンテーションの後に話しをすることになったので、若干緊張しました。

お話しした内容はいつもと同じ、「安易な民営化のつけはどこに」(イマジン出版)に書いたものです。

私がPFI推進施策についてお話しした後、元我孫子市長の福嶋浩彦教授から、「『自治体の執行部(行政)』を『公共』と呼んでいるが、『公共』とは『みんなのもの』のことであり、適切な言葉づかいではない」とのご指摘をいただきました。
私自身はそのように考えているわけではないのですが、「業界用語」に慣れてしまい、言葉に鈍感になっていたのかもしれません。改めて考えさせられる指摘でした。

 【書籍「安易な民営化のつけはどこに」出版のお知らせ】
先般成立した水道法改正に関連し、「安易な民営化のつけはどこに」(イマジン出版社)という共著を出しました。
(下記リンク先から購入いただくことが可能です。)

今年の2月に元パリ市水道局長のアン・ル・ストラ氏が来日した際のシンポジウム企画以来、トランスナショナル研究所の岸本聡子さん、水ジャーナリストの橋本淳司さん、全水道の辻谷貴文さんと一緒に、水道法改正や、さらにその背景にある公共サービスの民営化について議論を交わしてきました。
また、7月には岸本さんのコーディネートで、この4人で英国に渡って様々な団体や学者、議員との意見交換をさせていただき、その成果を形にしたいと話しをしていました。

今般の水道法改正は、自治体が運営する水道事業について、PFI法に規定されるコンセッションの手法によって長期間民間事業者に運営させること(民営化)を可能にするものです。
ただ、あくまでも「可能にする」ものであり、各自治体はコンセッションを適用するか否かを選択する権限があります。
自治体の住民、首長、議員が、自分たちの水道をどのように運営すべきか、真剣に検討しなければならない時代が来ています。
こうした中、水道をはじめとする公共サービスのあり方について、どのように考えたらよいのか手掛かりとなる本を出すことにしました。

私自身は、現在ある公共サービスのすべてを将来にわたって「官」(役所)が担うべきと考えているわけではありません。
ただ、かつての英国がそうであったような一律の民営化やPFIの適用は、公共サービスの効率化をもたらさず、かえって将来に禍根を残すこともあるということを踏まえ、批判的な検討を行ったうえで判断を行うべきだと考えます。

この本では、民営化やPFI等に関する国内外の事例、PFIの法的・経済的構造とそれに起因・関連するメリット・デメリット、今回の水道法改正の内容と将来の水道事業の考え方など、4人の共著者の知識と経験をコンパクトにまとめています。

今回の水道法改正を機に水道事業や公共サービスについて考えてみたいという市民の方々、水道事業や公共サービスのPFI・コンセッションについて知りたいという地方議員の方々にとって参考になればと思います。

https://book.kanpo.net/category/select/pid/42435

 【平成30年第12回座談会のお知らせ】
 12月8日(土)午後3時から、西早稲田「Necco Cafe」(新宿区西早稲田2-18-21 羽柴ビル202)で座談会を開催します。
 今回は、先週から開催されている区議会定例会での区長所信表明及び質問を概観し、新宿区政の課題について意見交換を行いたいと思います。
 また、輪読している「民主主義」(文部省著作教科書)の第3章「民主主義の諸制度」について、参加者の方に解説していただきます。

 【水道民営化に関する勉強会】
2018年11月23日(金)10時30分から、パルシステム埼玉さん主催で、「水道民営化になったら?!水道と私たちの生活!!」と題する勉強会が開催されます。
私も、講師としてお話しをさせていただく予定です。
お時間があれば、ぜひご参加ください。
(場所は添付のチラシに記載されております。)

 【テレビ出演のご案内】報道ライブ インサイドOUT
2018年11月22日(木)、BS11の「報道ライブ インサイドOUT」(21時〜21時50分)という番組に出演することになりました。
番組では、「世界中が止めている水道民営化を考える」という題で、現在参議院で法案が審議されている水道法改正に関連し、公共サービスの問題について議論する予定です。

https://www.bs11.jp/news/houdou-live-insideout/

内田聖子さんがお忙しいとのことで、ご推挙いただきました。
もしお時間があれば、ご覧になっていただければ幸いです。

 【学習会「私たちの命の源が危ない~水・種子・食の安全を守ろう!~」】
2018年10月15日(月)16時から、衆議院第一議員会館多目的ホールで水道法改正の問題についてお話しさせていただきます。お時間があればご参加ください。

 【英国でのPPP/PFIの状況に関する調査】
英国におけるPPP/PFIに関し、グリニッジ大学でDavid Hall教授の話しを聞きました。
Hall教授は、PSIRU(国際公務労連の研究機関)で公共政策を研究してきた方で、英国労働党の公共政策に影響力を持っています。

英国でのPPP/PFI導入時の議論から、PPP/PFIの構造上の問題、そこから生じた失敗事例、そして再公営化の検討まで、2時間にわたる充実した講義と質疑、さらに食事をしながらの議論の機会をいただきました。

詳細についてはどこかでレポートする機会があると思いますが、簡単に、

・PPP/PFI導入時の議論において、現在顕在化しているPPP/PFIの問題点については既に指摘がなされていたが、「財政難のため他に選択肢がない」という主張に対抗することが困難であった。

・SPV(特定目的会社)とプロジェクトファイナンスの手法を用いるPPP/PFIでは、株主配当と(公債と比較して)高い資金調達コストが、施設・サービスの利用料金や委託料の上昇圧力として機能した。

・他方で、事業リスクの移転や事業効率の向上という(主張されていた)メリットは実現が困難であった。ロンドンの鉄道事業、マンチェスター市のごみ処理事業、倒産したカリリオンなど、失敗事例も国民の論議を呼んだ。

・こうした中で、国民一般だけでなく、議会においても、PPP/PFIを問題視する議論が広まっていった。

・労働党は、サッチャー政権以来の民営化路線に正面から異論を唱えることに躊躇していたが、ジェレミー・コービンが率いた昨年の総選挙で水道とエネルギーを再公営化すると訴え、それが国民の支持を得た。

・現在では、保守党、労働党を問わず、PPP/PFIを擁護する論調はなく、最近も下院の委員会レポートで問題点が指摘されている。フィナンシャルタイムズもPPP/PFIの失敗を論じる状況にある。

・労働党は、昨年の総選挙での公約実現のため、原則として全てのPFI案件を再公営化する手法と財政的手当に関する政策検討を行っている。

・マンチェスター市では、ごみ処理事業のPFIが失敗し、市がSPV(特定目的会社)の支配権を1ポンドで譲り受け、公債発行によりSPVの債務をリファイナンスし、事業を再公営化した。同様の手法を適用することが考えられる。

というものでした。

3年以内に行われる次の総選挙の結果次第では、労働党が検討する再公営化が、政府の政策として実現される可能性もあります。
他方で、投資家との再交渉の困難さ、財政負担が英国経済に与える影響、投資協定との抵触など、様々な検討課題があるように思われ、これらについても議論をすることができました。

英国は30年近くPPP/PFIを経験し、日本はこれから本格化しようという段階にあるため、現在英国で行われている議論が、そのまま日本の検討課題になるということはありません。
しかし、PPP/PFI推進施策を実行し、その出口を苦労して模索している英国の状況は、日本の未来の姿を暗示しているようにも思われます。
「財政難のため他に選択肢がない」という主張に抗することができなかった結果、どういうことが生じたのか、よく見ておく必要があります。

講義を受けたグリニッジ大学は、テムズ河畔の元王立海軍学校の跡を利用して運営されています。構内各所や学外の街並みにその時代の名残があり、有名なカティ・サーク号も近くに展示されていました。

 【シンポジウム「みらいの水と公共サービス」】
 2月18日(日)午後1時から、都市センターホテルで標記のシンポジウムが開催されました。主催は全水道会館・水情報センターですが、私も、実行委員会のメンバーとして企画から参加させていただきました。

 近年、政府は、地方公共団体が保有する公共施設の管理・運営に関し、「PPP/PFI(いわゆる民営化手法)を活用しなさい」と促し、地方による自主的・自律的な公共施設の管理・運営を阻害するような施策(PPP/PFI推進施策)を講じてきています。
 この一環として、水道事業の管理運営権設定方式(コンセッション)による民営化を謳った水道法改正案が昨年の国会に提出され、今年も、PFI法の改正とともに水道法の改正がなされるといわれています。

 水道・下水道の民営化については、様々な議論がありますが、政府サイドからは、民営化によって水道事業をはじめとする公共サービスは質の向上とコスト削減を同時に実現できるかのような説明が多い状況です。しかし、既に公共サービスの民営化を進めてきたヨーロッパの状況を見ると、その説明が本当であるのか、疑問も生じます。
 そこで、このシンポジウムでは、国連大学上級副学長の沖大幹先生にSDGs(持続可能な開発目標)と水循環の重要性についてお話しいただくとともに、パリ市前副市長・水道局長のアン・ル・ストラさんにパリ市水道の再公営化についてお話しいただきました。

 アン・ル・ストラさんによれば、パリ市では1985年に水道事業の民営化がスタートしたものの、水道料金は逆に高騰し、運営も不透明になったとのことです。
 その理由として、民営化した場合、請け負った事業者は利潤を上げて株主配当や役員報酬に回す必要があり、また施設の維持・補修等に要する調達についても入札形式でなく関連会社に独占的に発注するため、運営コストがむしろ上昇することを指摘していました。
 また、2010年の再公営化後に検証したところ、請負事業者がパリ市に行っていた報告では業者の利益は年7%程度であったにもかかわらず、実際には様々な形で年20%程度の利益を上げていたことも判明したとのことです。

 民営化の全てが失敗するとは限りませんが、営利事業体(利益を上げて出資者に配当する仕組みの団体)が請け負った場合、構造的な問題を抱える可能性が高いことは、前提として踏まえておく必要があると思います。

 また、沖先生のお話しでは、水は人間の生命維持・健康に欠かせないものであり、上下水道による水循環の清浄化によって乳幼児の生存率向上や衛生状態の改善がなされてきたことから、水(水循環)は「公共のもの」として位置付ける必要があるとのことでした。宇沢弘文先生の言う「社会的共通資本」だということです。
 このような上下水道の運営は、社会全体で考え、責任を負う必要があり、そのためには、「現在水道では何が起こっているのか、課題を解決するにはどうすれば良いのか」という情報や議論を社会全体で共有する必要があります。
 その意味で、再公営化された後のパリ市水道が、市民参加のオブザーバトリー(監査委員会)を設け、水道事業運営の透明性向上を図ったことは、大変参考になると思います。

 シンポジウムの最後に、私も実行委員の一人として、まとめの挨拶をさせていただきました。私自身、大変勉強させていただいたシンポジウムでした。
 講師の先生方だけでなく、このような機会をいただいた全水道の辻谷貴文さんや中川崇さん、森山浩行・衆議院議員、トランスナショナル研究所の岸本聡子さん、素晴らしい通訳でシンポジウムを支えていただいた金塚彩乃弁護士や青地真美さんに感謝しています。

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